
イベントレポート[前編]トリプルワーカーに学ぶこれからの働き方とは
学生でも社会人でも。
ちょっと憧れる働き方ってありますよね。
先日開催したツグゼミオンラインイベントでは、
個人事業主(シェアハウスオーナー)、会社員(住宅営業)、
経営者(イベント企画会社)、
という3つの名刺を持ち活躍されている鈴木駿矢さんをお招きし、
オンラインイベントを開催しました!
駿矢さんのお父さんは鉄工所を経営されています。
イベント企画当初は、どんなふうに家業と向き合っている?というテーマでお話を聞こうと思っていたのですが・・・それよりも駿矢さん自身の生き方がとっても素敵だったので、今回は「トリプルワーカー」としての生き方についてお話していただきました!
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– PEOPLE –
ゲスト

鈴木 駿矢
名刺1:個人事業主/シェアハウスオーナー(コロニーリンク 代表)
名刺2:会社員/住宅営業(オレンジハウス)
名刺3:経営/イベント企画会社(株式会社アウトオブドア 代表取締役)
1990年生まれ。静岡県裾野市出身。大学卒業後、東京のイベント制作会社へ就職し、Uターンで現在は静岡県在住。仕事は、個人事業主(シェアハウスオーナー)、会社員(住宅営業)、経営者(イベント企画会社)の三足のわらじ。1児の父。好きなものは乾杯のビール、好きな場所はキャンプ場、好きなことはキャンプ場で乾杯ビール。夢は息子の自慢の父 。
ファシリテーター

ファシリテーター
ヤマモト
新卒でコンサル会社に入社し、社会人8年目。将来的に地元へのUターンを検討。少しずつ地元との関わりを増やしていきたいが、どうすれば良いのか考え中の女子。
01
-3つの名刺になるまで –
名刺1:個人事業主(シェアハウスオーナー)
〜地方の学生を幸せにしたい!夢だったシェアハウスを立ち上げるまで〜
今日は、駿矢さんの「3つの名刺」について、たくさんお話を聞かせていただきたいなと思います!まずは、1つから3つになった経緯、それぞれどんなことしているのか教えてください!
では、1枚目の名刺から順番に・・・!
よろしくお願いします!
まず1枚目の名刺は、「シェアハウスオーナー」です。
これは、僕が東京のイベント企画会社で働いていた時に、個人事業主としてスタートした事業です。
会社に所属しながら、個人事業主として開業したのですか?
実は、開業自体は、学生時代にしたんです。。
その頃「イベントの力で学生を幸せにする!」という夢があって、いきなり事業をおこして・・・。
父が鉄工所を経営、母親が司会業、おじは花屋、おばは美容室で、今は弟もレストランを経営している・・・など、サラリーマンがいない家庭で育ったので、雇われるという発想がなかったんですよね。
なるほど。
学生時代に開業しつつも、イベント会社に勤めることになったのはどういった経緯からですか??
学生が一人でやっていても仕事が来なかったんです(笑)。
そんな時、大学のゼミの先生に、「イベントを仕事にしたいなら紹介したい人がいるよ!」とイベント企画の社長を紹介いただきました。それが大学3年生の時。静岡の大学を休学して上京し、その会社に入りました。インターンという立場ではありましたが、様々な仕事を任せてもらえたので、社会人同様の働き方でした。1年間の休学後も引き続き東京を中心に仕事をしながら、週に1~2回静岡で大学に行くという生活でした。無事卒業してそのままイベント会社で社会人のスタートを切って少し経った頃、静岡でシェアハウスをするのにぴったりな物件が見つかったんです。
東京で働きながらも、静岡を常に意識していたんですね。
東京生活で感じたことは、「東京の学生は、様々な機会に恵まれている!」ということでした。東京はたくさんイベントもあるし、社会人と接する機会も多い。
一方、地方ではそういう機会が乏しいなと感じました。
そうしたことから「地方の学生」にとってプラスになる事業をしてみたいと思ったんです。「シェアハウスを通じてならきっとできる!」と思って、会社の仕事も忙しかったのですが、シェアハウス事業をスタートすることにしました。もちろん僕のシェアハウスでは、社会人との交流など、学びとなる機会の創出を意識して運営しています。
これが1枚目の名刺です。
名刺2:会社員(住宅営業)
〜静岡にUターン&転職、生活の柱の住宅営業開始!〜
シェアハウスを実際に立ち上げてみてどうでしたか?
資金難になりました(笑)。転貸借という形だったので、入居者がいなくてもオーナーには家賃を払わないといけない。カップラーメンで過ごす日々でしたね。東京で働きながら、静岡での活動も行う。交通費もかかりましたしね〜。
その後、東京のイベント会社を辞めて、地元の静岡にUターンしました。静岡を本拠地にしたい!という思いと、結婚が決まったことがきっかけです。
Uターン後は、静岡に本社をもつ住宅営業の会社に就職しました。
シェアハウス運営1本でいくと思いきや、、、就職したんですね!それはなぜですか??
実はシェアハウスの立ち上げに参画していただいたのが、今僕が所属している住宅営業の会社でした。
大学時代からずっと物件を探していましたがなかなか力を貸してもらえる会社がなかったのですが、探し始めて2、3年目くらい立った時に今の会社が協力してくれたんです。
そして、いざ静岡に戻るタイミングで相談をしていたら、社長からうちの会社にこない?と声をかけていただき入社することになりました。住宅会社の営業マンが2枚目の名刺です。
シェアハウス事業も軌道に乗ってきていましたが、それ1本で食べていくだけの収入はなかった。僕の事情などを理解いただいた上で、一緒に働かせてもらえるのはとてもありがたかったです。
イベントと住宅販売営業、なかなか違う仕事のように思えますが、業種転換のハードルはなかったですか?
最初からそう思っていた訳ではないのですが、やってみると共通項も多かったです。
住宅購入は人生で一番大きなイベント。その住宅購入というイベントをディレクションしていくという意味では似ているんです!
イベントのピークは本番当日。住宅購入は多くの場合、建ててから引き渡すところがピークになります。そのピークまでにいかにお客さんに納得してもらって、気持ちよくお金を払ってもらうか、そんな点も似ていますね。
名刺3:起業/イベント会社設立!
〜コロナ禍に、会社員でありながら起業する〜
そして今年は3枚目の名刺であるイベント会社、「アウトオブドア」を立ち上げられました。今どんな感じですか?
はちゃめちゃです(笑)。2019年の夏からアウトオブドア(イベント会社)の立ち上げの準備をしていましたが、ちょうど新型コロナが拡大して。はじめはそんなに長引かないだろうと楽観視して4月22日に設立したのですが、翌週に緊急事態宣言が出ました。
なんという時期・・・・。
なんでこのタイミングで起業されたのですか?
実は東京のイベント会社を退職してからも、「うちのイベントを手伝って!」という依頼がいくつか来ていました。
当初は個人で受けられる範囲で・・・と考えていたのですが、会社の規模が大きいクライアントから「法人化してくれればもっと仕事をお願いできるんだけど」と言われ・・・。イベントを軸に、ゆくゆくは法人化したいなとも思っていたので、「じゃあ今やるか!」と、コロナ真っ只中に法人化しちゃいました!(笑)
自分が想定していないタイミングでチャンスが来たときでも、他の名刺=収入があったので、飛び込める勇気を持つことができました。
3枚の名刺それぞれ異なるお仕事をされているなぁという印象だったのですが、お話を伺うと今までの経験や学び、実践してきたことが、今に繋がっている気がしますね。
意図的に繋げたつもりはないのですが、結果的にはそうですね。繋がっていない仕事はないと思います。
今までの自分のキャリアを意味付けするためにも、繋がりを見出していくことは大切だと感じます。
せっかくなら今までの経験は生かしたいですよね。
02
– 時間とお金のホントのところ –
3つも名刺あって、時間足りるの!?
個人事業主(シェアハウスオーナー)、会社員(住宅営業)、経営者(イベント企画会社)という3枚の名刺を持っているわけですが、どうやって時間をやりくりされていますか?
まず1番の中心は、正社員として雇用してもらっている住宅販売営業の仕事です。本来であれば週5フルタイムでという条件になりますが、自分の事業をやりたいということも社長に伝えていたので、ある程度実績をあげることで働き方を自由にさせてもらっています。
そんなわけで、週3~4で住宅営業、それ以外を、4月に立ち上げたイベント企画会社のアウトオブドアの仕事に使おうと思っていましたが・・・コロナが思ったよりも深刻で・・・。当初依頼があったイベント案件がほぼなくなり、住宅販売営業を週5で行っていました。
シェアハウスは月1回の住人会議がありますが、それ以外は何かトラブルが発生したとき対応するくらいです。立ち上げ時は色々手がかかったけど、今はシェアハウスの住民たちが自主的にやってくれています。軌道に乗った・・・ということかな。
なるほど!3つといっても比率が異なるんですね!
そうですね、ただ、アウトオブドアの仕事として、最近オンラインイベントが出てきました。例えば最近では、静岡県立大学のオープンキャンパスのオンライン化で、ウェブサイトや動画制作などを担当しました。コロナでリアルイベントは吹っ飛んだけど、オンラインイベントが増えてきましたね。
ずばり収入の比率はどうなってる?
アウトオブドアの仕事も増えていて、収入面の割合も増えてきてるんでしょうか?
収入の比率でいうと、
住宅販売営業:6〜7 シェアハウス:3〜4 アウトオブドア:0くらいですね。
なんでアウトオブドアが「0」かというと、売上自体はあるのですが、今期は役員報酬をもらわないと期初に決めたんです。イベントの仕事はあっても個人の懐に入ってくる収入はゼロというわけです。
まさに会社員と経営者の違いですね!
会社員の場合、働いた分のお給料が毎月担保されているけど、立ち上げ当初の会社で売上の見通しが立たないときは、期初に自身の報酬をコントロールすると。
そうですね。
会社員を辞めて独立する形を選択していたら、コロナの打撃もあり今頃死んでたと思います。今は結婚して子供もいるし、家も買ったところですし。収入自体は確保しなきゃならない。
夢を追う人って現実を追っちゃいけないような感じがしていて。でも駿矢さんは結構リスクヘッジもしてますよね?
社長って夢追い人に見えて、裏ではいろんなリスクヘッジを考えているはずです。ビジョンはしっかり伝えるけど、堅実にやっていくことも大事。もしくは、社長がそういうタイプでないなら、ちゃんとリスクヘッジできる副社長がいるとか。
ただただ夢追ってるだけだと、自分探しから帰ってこなくなっちゃうので(笑)。
後編は、駿矢さんが考える「ボクらが働く意味」と「名刺を増やしてみたい人へのメッセージ」です。お楽しみに〜!
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