ツグカモTALK

【文系ワーママ体験記 前編】なぜ文系ワーママが、家業のクリニックを手伝いはじめたのか?!編

今回の #ツグカモTALK は
家業と関わりを持ちはじめた
ツグゼミメンバーのリアル体験記です

#ツグカモTALKとは?

家業を継ぐかもしれない、継業に興味がある。
#ツグカモTALK は、そんな人たちの悩みや葛藤、目標や夢など、リアルな気持ちを共有する企画です


– PEOPLE –

聞き手

ミチト(導人)先輩

ツグムくんとケイコちゃんの大学の先輩。ツグゼミのメンバーで、幅広い人脈を活かして、二人に様々な先輩の生き方を紹介したいと思っている。
二人のよき相談相手。
(好きな食べ物:アクアパッツァ)

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ARISA

1991年生まれの28歳。
本業は、企画プロデュースやPJマネジメント。

家業は、父が院長をつとめる田舎のクリニック。

家業と後継者のキャリア、継業という新しい起業の形・・・に興味があり、仲間と共にツグゼミをスタートさせる。(好きな食べ物:貝類のお寿司)

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はじめに

ARISAさんの「家業」を教えてください。

私の実家は、田舎の小さなクリニックです。
私が幼い頃に父が院長として開業し、27年ほど経ちました。

スタッフは、何名いますか?

院長の父、看護チーム3名、受付チーム3名、そして全体をまとめる母、計8名です。

タイトルにある通り、ARISAさんの本業は「医療とは関係ない仕事」なんですよね。それでも手伝うことはできるのですか?

はい、私は医師でも看護師でも、ましてや医療事務ができるわけでもありません。私の本業は企画プロデュースやPJマネジメント。医療とは程遠いジャンルです…。

私自身、「いわゆる医療従事者でなくても、クリニックを手伝うことができるのか。」初めは疑問でした(笑)。

なるほどー。実際どのように手伝っているのか気になりますね。
ちなみに、学生時代や就職する際、医療の道に進むことを考えたことはなかったのですか?

考えなかったわけではないですが、結果として全く違う分野になりましたね(笑)。

私は進路やキャリア選択の際、自由に好きなことを選ばせてもらいました。

医療系となると、「理系」ですよね。私も当初は理系だったのですが、高校2年生のオープンキャンパスで理系の研究室を見学させてもらった際、そこにいる大学生の方と、自分の将来を重ねることができず…。その日を境に理系を勝手に脱退し、事実上文転。その後、東京の大学の「商学部」に入学しました。

そんなARISAさんが、なぜ家業のクリニックを手伝うようになったのかぜひ教えてください!

INDEX

前編
01/ 私が”家業”を手伝いはじめたきっかけ
02/ 母は専業主婦ではなく、”経営者”だった。

後編
03/ 未来を見据えた、新しい取り組みの提案
04/ 自分のキャリアやスキルを活かした家業への貢献

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私が”家業”を手伝いはじめたきっかけ

-バイトという言葉に惹かれて
中学生で初めて家業を手伝う-

一番初めに手伝ったのはいつでしたか?

今思い出しましたが、中学生の夏休み、1~2週間ほどお手伝いをしたことがありました。職業体験のノリで、朝の掃除や薬の整理などを午前中に体験させてもらいました。記憶が定かではないですが…(笑)。

今考えると、父の仕事を間近で見てみてね、という母の計らいだったのかもしれません。

その当時はそんなことも考えもせず、バイトというオトナっぽさに惹かれ、「お小遣いもらえるー!」「大人と同じことやってみたいー!」という軽いノリでお手伝いしていました。本当情けないけど、中学生ってそんなもんですね(笑)。

-パソコンで、資料をまとめてくれない?-

では、社会人になってから手伝ったきっかけは何だったのでしょうか?

社会人になり、パソコンを使って仕事をするようになってから、「この資料パソコンでまとめてくれない?」そう、母から頼まれたことだったと思います。

どんな資料だったのですか?

外部の方と何か経営的なことを交渉をするためのもので、数字が絡んだ資料だったのを覚えています。その数字の意味を説明されても、さっぱり分からず言われるがままにパソコンで入力しました。医療費の仕組みや、いわゆるクリニックの収益となる「診療報酬」や「点数」という存在を知ったのもここ最近です(笑)。

なるほど。
お母さんからの依頼があって、医療の知識がゼロの段階からお手伝いしはじめたんですね。

-専業主婦だと思っていた「母」が
何やら忙しく働いている・・・-

そうですね、それから時は経ち、私は結婚を機に東京での生活(7年ほど)を終え地元にUターン。そして子供を授かりました。妊娠をきっかけに、反抗期以降会話が少なかった父とも話すようになり(笑)、実家にも頻繁に通うようになりました。

実家に長時間滞在するようになると、母が行なっている仕事の多さに驚きました。

お母さんは、どんな風に忙しかったのですか?

1日に何度も鳴る電話、スタッフからの相談、何かを計算しているそぶり(給与とか?)、とにかくいろんなことをマルチに対応しているようでした。

幼い頃から、少しクリニックの手伝いをしていることは知っていましたが、実際どんなことをしているのか理解していませんでした。学校から帰ると笑顔で迎えてくれたり、習い事の送り迎えをしてくれたり、てっきり正真正銘の専業主婦だと思っていました。(ごめんなさい!)

そうなんですね、お母さんの働く様子を見て、気持ちに変化はありましたか?

母からたまに、これ作ってくれない?などとパソコン作業を頼まれるようになったのですが、私にできることなら・・・と、積極的に手伝うようになりました。

02

母は専業主婦ではなく、経営者だった。

-経営を支える「事務長」という存在を知る-

お母さんの仕事は、クリニックで言うとどんなポジションなのでしょうか?

そうですね、私自身初めはそのポジションをなんと呼ぶべきなのかわかりませんでした。
俗に「院長夫人」などと言われ、ちょっとハイグレードなイメージを持たれがちですが、実際はフルタイム勤務(それ以上かもしれない)のように日々の業務を行っているようでした。

そうなんですね、具体的にはどんな業務をしていましたか?

はい、あまりにも忙しそうにしているので(笑)、一体なんの仕事をしているのだと観察してみました。

すると、スタッフのシフト調整、給与等の調整、業務管理、ミーティング準備、ホームページ等の管理、月々の支払い関係、スタッフや患者さんのトラブル対応まで…。

診療と受付(会計)以外の業務を全て行っているように見えました。(もちろん、その中でスタッフが担当してくれる業務もたくさんあります)

小さな会社に勤めていた私は、業務領域がまたがることの面白さと大変さが身にしみて分かりました。

世の中の院長夫人はこんなに大変なのか、なぜ小さい時は気づかなかったんだろう、なんて思いながら、自然とクリニック経営に関する本を立ち読みするようになりました。

そこではじめて、母のポジションに「事務長」という名前があることを知りました。

クリニックの経営を成り立たせるには、診療以外で、総務や労務、人事、広報などが必要になる。それを統括する役割が「事務長」ということですね。

大きな病院の場合は、院長が医療行為の責任者を担う一方、事務長は経営の業務を責任持って担う存在として、専門のスタッフがいる場合がありますね。でも小規模のクリニックの場合は、院長の妻(いわゆる院長夫人)が、そのポジションを担っていますね。

そうなんです。
さすがですね、ミチト先輩は。

ありがとうございます(笑)
クリニックに限らず、女将さんというポジションは同じなのかもしれませんね。

-家業をマネジメント視点から手伝う-

私は本業でプロジェクトの「事務局」を業務として担うことがあり、組織における「事務長」という存在は、すんなり理解することができました。

医療知識がなくても(もちろんあるに越したことはないですが)組織を動かすというマネジメントの視点でクリニックを見た時に、私も手伝えることがあるのではと思いました。

なるほど、重要な切り口が出てきましたね。
「クリニック経営を、マネジメント視点から手伝う」ということですね。

はい、そこまでかっこいいものかわかりませんが、そんな感じです(笑)

母の観察を続けると、「事務長」の存在は、経営業務を行うことだけではなく、院長とスタッフとの「潤滑油」になることも求められるようでした。

院長1人が男性、スタッフが全員女性という点で、コミュニケーションの齟齬が生まれやすいことがありますよね。また女性のみの職場ならではの、ちょっとしたすれ違いがあったりもする。そんなとき、仲裁に入り、代弁したり、フォローしたり、チームが円滑に回るためのサポートをしていました。

なるほど、その「潤滑油」という存在は、お母さんへの「信頼」があってこそなのかもしれませんね。

はい、まさにそうだと思います。
これは、今すぐ自分にできることではない…じゃあ、私にできることはないかなと…。

どんな場面で、どんな形で、これまでのキャリアやスキルを活かして家業に貢献できるだろう、そう考えながら過ごすようになりました。

家業を手伝う初めのきっかけは小さなことだったかもしれませんが、お母さんの姿をみて、時が経つにつれて家業に対して自分なりにどのように貢献できるか道を探り出したのですね。

後編では、「キャリアやスキルを活かした家業への貢献の仕方」について、お話し頂きたいなと思います!

ツグゼミとは?

ツグゼミは、「継ぐ」というテーマで、仲間や先輩、そして未来の自分とつながるコミュニティです。
先輩たちの生き方を聞いたり、仲間の想いに寄り添いながら、自分らしく、前向きに。
自分なりの「継ぐ」を見つけていきませんか?