ツグカモTALK

【文系ワーママ体験記 後編】本業で培ったキャリアを活かして理系家業に貢献するには!?

今回は、家業と関わりを持ちはじめた
ツグゼミメンバーのリアル体験記の後編です。

#ツグカモTALKとは?

家業を継ぐかもしれない、継業に興味がある。
#ツグカモTALK は、そんな人たちの悩みや葛藤、目標や夢など、リアルな気持ちを共有する企画です


INDEX

前編:なぜ文系ワーママが、家業のクリニックを手伝いはじめたのか?!
01/ 私が家業を手伝いはじめたきっかけ
02/ 母は専業主婦ではなく、経営者だった
前編はこちら

後編:本業で培ったキャリアを活かして家業に貢献するには!?
03/ 未来を見据えた、新しい取り組みの提案
04/ 自分のキャリアやスキルを活かした家業への貢献


03

未来を見据えた、新しい取り組みの提案

-父の引退後のクリニックの未来は?-

前編では、お母さんの手伝いをするようになったことが家業と関わるきっかけになった、とのことでしたね。

ここまでお父さんの話題がほぼ出てきていないですが、、、?!

そうですね(笑)。では、父に関連する話を。。。

クリニックの経営を身近で見始めた頃、「あれ、将来的にこのクリニックはどうなるんだ?」と考えるようになりました。

お父さんが引退したら、、、ということですね。

はい。私は医師ではないので、院長として継ぐことはできない。じゃあ、父が引退したら?父が病気になったら?父が突然死んでしまったら?と。

死んだら?なんて不謹慎ではあるけれど、リスクとして考えることは必要だなと思いました。ただどんな方法があるのか、何が問題になるのか、知識が乏しいことにも気付きました。

ご両親とは話しましたか?

最初は、医師という道を選ばなかった手前、父や母にその話題を振るのもちょっと億劫でした。でもどうなるんだろう!?という興味の方が強くなり、母と少し話すようにはなりました。

今は、父の引退に向けたロードマップを描く重要性を感じ、少しずつ考え始めたいと思っています。

-家業の未来を、一緒に考える-

引退後の未来は、現経営者が考えればいいと言う意見もあると思いますが…、その点はどうですか?

もちろん、”現時点の考え”として、経営者自身が考えをまとめておく必要はあると思います。

最近思うのは、常に最悪の状態を想像してリスクに備える必要性。今すぐにでもシナリオ別に危機管理をしておくことが必要ですよね。

完全なマニュアルがなくたっていい、とにかく箇条書きでもいいので書き記すことが、いざというとき現場で動くことになる人へのプレゼントだと思います。

そうですね。災害もコロナのような緊急事態も、いろいろなリスクを考える必要がありますよね。

現経営者が主導して考えつつも、それでも未来を一緒に考えたいと思いますか?

はい、そうですね。
大切なことは、いかに未来を想像できるか、そのための想像力を膨らませられるか、だと思うんです。その点においては、一人よりも二人がいい。

そして、同世代より、異なる世代が一緒に考える場にいることって重要なのかなと。

母が経営や未来を考える際に、その話し相手になれたらいいなと思っています。未熟ながらも母にはない視点を伝えられるかもしれないし、会話から新しいアイデアが生まれるかもしれない。

とにかく広げて、収束させる。
いろいろな可能性の中から、より良い選択をしていきたいです。

「発想力」も重要ということですね。その視点は企画の仕事に従事してきた実績が、活かされそうですね!

十分なコミュニケーションがないまま、いきなり社長になった。なんていう事業承継のケースもありますよね。

結果的に、それが会社にとって良い作用になればいいですけどね(笑)

具体的な道すじはまだ見えていないけれど、いずれにせよ、未来に向けて経営をより安定させて行く事が、その時の選択の幅を広げるのかなと思います。

親族間で継ぐとしても、第三者へ継承開業してもらうとしても。

素人発想ではありますが、それが結局全てって言うか・・・

今現在、経営が安定しているからと言って、5年後、10年後が同じとは限らないですしね。

そうですね。
そうした経緯があり、「未来」を考え始めたのですね。

-未来のスタンダードに向けた新たな提案-

クリニックの未来に向けた、具体的なアクションは何かあるのか。そんな時目にしたのが「オンライン診療導入しませんか?」というダイレクトメールでした。2017~2018年のことです。

当時、オンライン診療は遠隔地の医療フォローの文脈で語られはじめた段階で、私は言葉すら聞いたことがありませんでした。

でも直感的に、「これが、未来のスタンダードなのでは」と思いました。

オンライン診療、コロナ対策として注目を集めていますね。
具体的にはどういうものですか?

一言で言うと、スマホを使って、好きな場所から受診できる方法です。来院する必要がありません。
 
私が東京にいた時、平日は仕事が忙しかったり、休日はせっかく休みなら寝ていたい、そんな風に思って調子悪くても受診を避けていました。待合室の時間を避けて、好きな場所で医師と繋がれるなんていいなと。

調べていくうちに、様々な制約があることがわかりましたが、10年後の未来を考えたときに、すぐに取り入れるメリットはあるのかなと思いました。父と母、そしてスタッフの方の合意も取れ、導入に向けた準備が始まりました。

-未来への施策を早期にはじめる3つの理由-

なぜ、一足先に始めようと思ったのですか?

理由はたくさんありますが、主に3つ挙げられると思います。
 ①未来の顧客へのアプローチ
 ②スタッフの経験値を上げる
 ③未来視点で動く習慣をつけること

①未来の顧客へのアプローチ について教えてください

うちは「内科」なので、風邪症状などの初診の方以外に、高血圧や糖尿病などの慢性疾患で定期的に通院する患者さんが多くいらっしゃいます。いわゆる生活習慣病などが多いので、若い方よりかは、40代〜の中年層、高齢者がベースとなります。現在の患者さんの中には、スマホのアプリを利用した診療にハードルを感じる方も多いと思います。

しかし、10年先の患者さんはまさに、スマホネイティブの時代です。今後求められることは何なのかを考え、現時点のメイン層ではない方たちにも、しっかり寄り添った提案をし、利便性向上と診療の質を同時に上げていくことで、クリニックの付加価値を高めていけたらと思っています。

②スタッフの経験値を上げる
これはどういうことですか?

これは前提として、どんな取り組みも現場で動いてくださるスタッフの方の協力なしにはできません。

しかし、通常の業務がある中で、新しいことを進めていくことは、スタッフにとって大変負荷がかかるだと実感しました。

その負荷を分散させるために、準備期間の確保が何より大切だと思っています。

リリースするまでの仕込み期間も、リリースしてから需要が最大化するまでの期間も、両方です。

早くから動き出し実践を重ねていくことで、いざというときにすぐ動き出せる、そういう体制を作れたらといいのかなと思いました。

③未来視点で動く習慣をつけること
これはどうですか?

はい、先ほど話したオンライン診療は、一つの事例に過ぎないと思っています。

患者さんが今後求めることは何か、また世の中のスタンダードはどうなっていくのか、現場の方が感じる未来と、私が想像する未来にはギャップもあると思いますが、そうした視点を持ち寄り、日頃から意見交換をしてくことが大事なのかなと思います。

そして、未来に向けたアクションを一つ一つ形にして丁寧に育てていく、そんな習慣ができたらいいなと・・・。

未来への投資は、金銭的なハードルはなかったのでしょうか?

もちろんあります。
まずは、費用対効果を長期的に考えることですね。
短期的に考えたら、見合わないことの方が多いので、その費用を何費として捉えるか。

今回の場合は、制度上、対面診療よりも低く診療報酬額が設定されており、短期的にはクリニックの収益増には繋がらないことは目に見えていました。そこで私たちは、未来に向けた「広報宣伝費」と捉えて実施しました。これを機に、これまでの広報施策も見直し、不要なものをカットしました。

あとは、ディレクションやコンサル部分は外注をせず、そこの業務を私が担当できたらいいのかなと思います。機器の導入等のコストは致し方ないですが、調査関係から、マニュアル化など、いわゆるコンサルタントに依頼するような部分は、まずは自分でやってみようと思います。
他領域で働いていた経験を活かすことができますしね。

04

自分のキャリアやスキルを生かした
家業への貢献を模索したい

これからは、どのように家業を手伝っていきたいですか?

そうですね、あまり一人で突っ走ることなく、スタッフの方が自分の業務に集中できるよう、オペレーションのフロー化、可視化などマネジメントの視点から、お手伝いできたらと思います。

これまでのキャリアを活かしながらということですね。

はい、純粋に医師という職業を継ぐのではなく、自分のキャリアやスキルを生かした家業への貢献の仕方があると実感しています。

企画プロデュースで培った人脈や情報収集・発信スキルを生かして、今後も若者視点で、医療業界や世の中の変化に敏感に反応して、柔軟に対応していけたらと思います。

そして、未来のクリニックの経営を支える一助となりたいです。

これからも、リアル体験記の続き聞かせてくださいね。
ありがとうございました!

前編はこちらをクリックhttps://tsugukamozemi.com/talk03-1/

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